志摩子さん……っ!

マリア様がみてる 30 キラキラまわる (コバルト文庫)

マリア様がみてる 30 キラキラまわる (コバルト文庫)

遊園地デート完結編(ヲイ)な今回、気がつくともう原作の暦はもう3月なんですね……などとしんみりする暇も無く、まさに今回はジェットコースター的展開で(笑)。ある意味前巻からの引っ張りがあっさりと決着した時は、このまままったりデートコースでサービスサービスかなあ……とか思っていたのですが、甘い、甘いよ己。何年マリみてファンやってんのよ、な感じでしたです(ヲイコラ)。乃梨子のダブルデート発言に「それって明らかに組み合わせ、祐巳ちゃんが考えているのと違うよなー」とか、蔦子さんと笙子ちゃんのやりとりがもしかしたら全カプリング中一番甘くて素敵だったんぢゃないかなあとか(祐巳ちゃんにプチ嫉妬な笙子ちゃんとか蔦子さんの「感度がいいみたいで」発言とか/笑)、物凄く余裕たっぷりに祐巳ちゃん眺めている祥子とか、その祥子の安定っぷりに増して安定しまくりな祐巳ちゃんとか、柏木→祐巳ちゃんと見せてやっぱ、柏木→ドリルなのかとか、嗚呼でもユキチも可南子ちゃんもなんか→瞳子ちゃんっぽいよなあとか、相変らず由乃んはイケイケGo!Go!で令ちゃんさんも相変らず(伏し目)だったなあとか。キラキラまわるメリーゴーラウンドに乗り込む頃にはもうすっかり、己自身、あははうふふな心境に達しておりましたです。……ですが、今回最大の見せ場、と言ふか、見所と言ふかは、プロトタイプ「チェリブロ」ではマリみて真の主役だった乃梨子志摩子さん姉妹に訪れた衝撃の展開!でしたですね。後付けっぽく見えるのはデフォとして(マテ)、藤堂兄との年の差、佐藤聖の思わせ振りな台詞、檀家に山百合会関係者が多そうな気配、とかを考え合わせると、「寺の娘」以上にこの事は、志摩子さんに近しい人ならば割りと知っている話でもあったのかなあとか思いつつ。だからこそそれ故の乃梨子の衝撃は、二重にも三重にも大きかったろうし、混乱を極めたんぢゃないのかなあと。其処に到る話題の展開も乃梨子的にはちょっとしんどい感じでしたし。でも、なんと言ふか、電車での二人のやりとりのシーンを見ていて、嗚呼そうだ、この二人はこう言ふ二人だったと、何となく初心に帰った心持ちになりましたです。回転の早い、物分りの良い乃梨子が、大好きな志摩子さんの事になると、理性や理屈では割り切れなくて寧ろその回転の良さが混乱に拍車を掛けてしまったり。志摩子さんはそういふ部分を何処かで乗り越えてしまえているから、そんな乃梨子に対しても極自然に当たり前の愛情でもって接する揺ぎ無さを持っていて。そんな強さや優しさの根源に全てを包み隠さず知らされた幼い頃の志摩子さんがあるのだらうなあとと思うと何かこう、すとん、と胸の中に落ち着くものがあって。あーもう、やられた……!と心臓ドキドキさせながら、観覧車が天辺に辿り着くまでのシーンを読み終えましたです。後、やっぱり志摩子さんは久保栞に似ていたのだと思いました。佐藤聖はそれを否定したし、蓉子さまは寧ろ佐藤聖自身に似ている、と発言されてましたが、多分、佐藤聖は、自分に似ていながら自分とは全く違う在り方を選んで生きていた久保栞に惹かれた部分もあったらうし、それは佐藤聖志摩子さんに於いても同じだったんぢゃないかと。全然論理的でない思いつき的書き書きになって申し訳ないですが、そんな感じでちょっと色々と思う事が沢山あって。なんでせう、ええと、久々に全巻、読み返したくなってきた、そんな気分ですと無理矢理〆る(えー)。んでもって、今回もお名前だけ登場していた蓉子さま&佐藤聖でした、凸さまはねえ凸さまは?己の読み落とし?(其処?!)