しゃばけ しゃばけシリーズ 1 (新潮文庫)

しゃばけ しゃばけシリーズ 1 (新潮文庫)

某やらかしのプリンセスさま(笑)と紀州さんお薦めの、ちょっと不思議なお江戸の御伽噺。ミステリーっぽい仕立てになっておりますですが、恐らくファンタジーなのでせうね。かの日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作ですし。大店の若だんな一太郎は齢十七(数えでせうから実際は15歳?)にして病弱、心配性な兄やである手代の佐助と仁吉にあれやこれやと世話を焼かれて毎度元気に(?)寝込んでおります。が、この若だんなには実は大変な秘密がありました。そう、若だんなには普通の人には見えない、妖が見えるのです……。そんな感じで、割とディティールに凝った江戸物語と見せて実は……なシリーズの、第一作がこの『しゃばけ』なのですが。取敢えず、 鳴 家 可 愛 い で す (ヲイ)。ビジュアル想像すると結構怖いんですが、こいつが若だんなの袂に入ってわきゃきゃしてる所とか想像すると、激烈微笑ましいです。人と妖怪変化の類が、夜に凝る暗闇の中でさり気なく袖を摺り合す事が珍しくなかった、そんな時代のお江戸を舞台に繰り広げられる若だんなと妖たちの日々。出てくる食べ物の美味しそうな描写(除く栄吉さんの作る餡子/マテ)と共に、ちょっとお気に入りな予感。勿論、次作も購入済みだったり(笑)。