ノワール ― オリジナル・サウンドトラック II

ノワール ― オリジナル・サウンドトラック II

ノワール、それは二人で一つの殺しのユニット」……その言葉の通り、『Noir』のサントラもⅠとⅡで初めて一つって処でせうか。その心は、「salva nos」を初めとする各国言語を駆使した楽曲の歌詞はⅡを買わないと手に入らないからだったり(え)。そりは冗談としても、ⅠとⅡのジャケットを並べて眺めるだけでもにやにやしてしまって堪らないミレ霧または霧ミレファンな己としてはバラで買うなんて思いも付かなかった訳で(其処?!)。一枚目のお気に入り楽曲はノワール出勤のテーマ(何)「salva nos」と霧香のテーマとも言ふべき「canta per me」。厳かに歌い上げられる異国の言葉の中身は神への祈りなのですが、『Noir』全編を観た後で聴くと何とも胸の痛み震える歌たちで。対して「romance」やミレイユのテーマとも言ふべき「corsican corridor」はアコースティックギターアコーディオンの絡みが南欧のカラリとした空気と空を思わせつつ、何処か物悲しく気怠い楽曲。『舞-HiME』の第1話および第25話の戦闘シーン(あのなつきの生徒会室乱入から深雪vs命までの場面)で衝撃的な使われ方をした名曲「鴇色の舞」の原点を此処に見た気がしましたです。さて主にミレイユと霧香がノワールを名乗り殺し屋家業に精を出し始めた前半期の楽曲を集めているⅠに対しまして、Ⅱは愈々二人の過去が徐々に明らかに為り始めた後半期、アルテナとクロエが二人の前に影を落とし姿を現し始めた頃からの楽曲が中心。その為か、より中世を思わせる荘厳で宗教的なアレンジが耳を圧します。最初の「le grand relour」からもうドキドキが止まらないです。つーかこええよアルテナさまの笑顔って感じです(何)。んでもってクロエちゃんのテーマ「secret game」ですが…全話観終えた己にとり、涙無しには聴けない一曲となりましたです…(滂沱)。後、バグパイプの使い方がものっそい壷にきた「colosseum」。度々思うのですが梶浦さんて方は弦だけではなく、管楽器の生かし方にも優れた作曲者だなあと。どれを取ってもメロディアスで心と同時に体のあちこちがうずうずするのですよね…胡乱な己は主に指先がうずうずしてますですが…や変な意味ではなくギターやってたもんで!(汗)かと思うと「maze」のやうな、葛生千夏さんを思い出させるやうなケルト風歌唱曲もありーの、ドスの効いた(え)「power-hungry」やハードボイルド風な楽曲「killing」ありーの。全く以って、退屈しないサントラ二枚でしたです。
ノワール blanc dans NOIR ?黒の中の白?

ノワール blanc dans NOIR ?黒の中の白?

上記二枚の後に出た、未収録トラックを含む『Noir』企画盤と言ったところでせうか。メインは各キャラが歌う日本語版の楽曲集CD。未収録BGMはシングルサイズのCDに入っていましたです。桑島法子さんが歌う「canta per me」はビックリする位霧香でしたし、久川綾さんの「秘密」(「secret game」)もクロエちゃんそのもので…アカン、また涙が…(滂沱)。つーか圧巻は矢張りアルテナさまの「lullaby」でせうか。こ、これがちびまる子ちゃんの中の人と同一人物ー!!?と(其処?!)。「愛で人を殺せるなら、憎しみで人を救うことも出来る」…そんな絶望的な慈愛を湛えたアルテナさまの笑顔が思い出されて胸が詰まりますです。つーか、ミレイユさん歌わへんねや…結構鼻歌とか歌っているイメージがあったから何かやってくれると思っていたのですが、「salva nos」のダイアローグ版のみ。とても18歳とは思えない(まだ言ふか)ミレイユ姐さんの魅力炸裂なダイアローグを三石琴乃さんが好演。楽曲と相まって凄く素敵でしたです。後、CDオリジナルでせうか「エム・モア」のちょっと歌手デビュー当時の薬師丸ひろ子ちゃんや原田知世ちゃんを思わせるやうな初々しい歌声な霧香ちゃんには悶絶(つかたとへが古いっちゅーねん)。