とある方とのメッセで咄嗟に出た言葉でありますですが。
恐らくはそんな時節なので御座いませう。
今の己が身を置いているのは。




そんな感じで、手元にあった文庫本を再読中。
お引っ越しの荷物の中に僅かに潜ませていたものの内の2冊。


モンティニーの狼男爵 (光文社文庫)』と『1809―ナポレオン暗殺 (文春文庫)』。
著者は共に、佐藤亜紀氏。
ちょっとした経緯があって、某大手出版社と断絶。
危うく作家生命を絶たれる所だったらしいといふ一件に関しては。
この著者のどの本だったかの後書きで拝見した記憶が。
まあ、そりは兎も角。
こんな素敵な作家さんの生命を絶つやうでは。
この国の文学界もお先真っ暗だなあといふのがその時の己の感想。
そんな雑音抜きにしても、面白いので未読の方は是非にご一読を。
特に前者は、こんな恋愛小説ならば悪くないと。
かの紀州さん(笑)にまで言わしめた逸品でありますです。
でもって後者は今のところ絶版らしいので。
Amazonその他でお見掛けしたら速攻お買い求めになる事を。
お薦めしておきますです(微笑)。
どれくらいお薦めかと申しますと。
今の己が「最も憧れ尊敬する小説家を挙げろ」、と質問されたのなら。
村上春樹氏、中島敦先生、宮澤賢治先生と並んで。
うっかり佐藤亜紀氏の名を挙げたくなる位なのです(うっかり言ふな)。