本日っつーか。

6月末までに購入していた書籍の覚書を一挙に(何)。

バス走る。 (BUNCH COMICS)

バス走る。 (BUNCH COMICS)

カヴァー絵でおにゃのこモノかと思い込んで手に取ったのは此処だけの(ヲイコラ)。次に紹介する、『マイガール 1 (BUNCH COMICS)』とか名作アニメのコミカライズ『ほしのこえ (KCデラックス)』の方が話題になっているかと思われる作者さまの、白泉社時代の作品も収録しての短編連作集。そーいへば「ナナイロセカイ」好きだったなーと思い出してみたり(当時『メロディ』購読してました)。バス停をテーマにちょっとじんとくる恋模様を次々描く「バス走る。」シリーズ(「さくら街停留所」のヒカルちゃんが好きー己もセクハラされてー/ヲイ)、良くあるお話……と言へば言へそうですがでもあっちこっちと登場人物が惑い揺れるのと同調しながら最後の怒鳴りあい(笑)まですっこんと持って行かれるのが素敵に胸キュン(笑)で心地良い恋愛漫画「ナナイロセカイ・めがね泥棒」、幼く淡い恋心を丁寧に綺麗にそして可愛らしくまとめ上げドキドキさせてくれる「ナナイロセカイ・オトナの制服」。そっかー、「ナナイロセカイ」って所謂属性モノの走りだったんやー(え)とかそんな感じで、諸々、ドキドキさせて頂きました。ええ、おにゃのこモノは欠片も収録されておりませなんだですが(泣笑)、己的には大当たりでしたです。


マイガール 1 (BUNCH COMICS)

マイガール 1 (BUNCH COMICS)

一話に一回は泣かされてます(えー)。こりまた良くある「若いお父さんと突然現れた幼い娘モノ」と言へば言へる世界を、この作者さまはとても手触りの暖かく柔らかい物語として真っ直ぐに描いて下さっておりますです。マサムネくんとコハルちゃんの日常を通じて、今は居ない陽子さんの姿もくっきりと思い描く事が出来る。「The 5th Day:喜びも悲しみも」のラストでは不覚にも電車の中で目頭が熱く……。マサムネくんの言葉は時に、綺麗ごとに過ぎる位綺麗だったりしますですが、それを彼は本当に本気で信じて言葉にしているのだと感じられるからこそ、この胸に真っ直ぐに届くのだろう、と。そんな説得力を、この作者さまの作風に感じる己だったり。所でこの単行本にはお話の合間あいまに作者さまの日常を綴ったコマ漫画が挟まっているのですが、7話目の後に挟まっていた「いたいよーいたいよー」なエピソードには本気で吹きましたです。や、笑ったら気の毒な話なんですが(笑)。


花洛千鳥 (プリンセスコミックス)

花洛千鳥 (プリンセスコミックス)

のっけから舞妓はんのお話で何の罠かと思いましたです(何)。昭和初期の京都を舞台にとった表題作「花落千鳥」始め、河村先生お得意の京や大坂を舞台にした様々な時代背景の中で描かれる恋物語の数々は勿論、今回は久々の洋物(洋物?)「フィッツロイの肖像」も収録されておりまして、いつもながらじんわりと淡く切なくお話がぎっしりのコミクスで御座いましたです。


新世紀エヴァンゲリオン (11) (角川コミックス・エース (KCA12-11))

新世紀エヴァンゲリオン (11) (角川コミックス・エース (KCA12-11))

コミクス化に当たって最も力が入っていたのぢゃないのかなあと個人的に思っていた、渚カヲル編に遂に決着が。そして、悲劇の扉は開く。そんな感じで、TVシリーズは通しで何度も観ていた癖に、最初の「エヴァンゲリオン」と言ふ物語が何を描こうとしていたのか、今頃になって説得力を持ってこの胸に迫ってきた展開にぞくぞく致しましたです。勿論こりはあくまで「貞本版エヴァ」であって、監督その他色んな方が思い描いていたエヴァとは異なるのかもしれないのですが。ともあれ、このコミクス版の物語がどんな閉じられ方を(または開かれ方を)して終幕を迎えるのか、益々もって楽しみになって参りましたです。ワクワク。


ぐるりのこと (新潮文庫)

ぐるりのこと (新潮文庫)

この御本についてはいずれまた……まだまだゆっくりと、時間を掛けて読み勧めたい御本なものですから。