取敢えず。

梅雨が終ったら暑くて行きたくなくなるかもですね(え)。
己が一番、好きな海は。
小糠雨そぼ降る日暮れ頃合の海、なのですよね。
暑くも無く寒くも無い季節の。
丁度、梅雨入り頃だとか、初秋の頃。


さて。
こっから先はちょいと徒然な思い出話。
一晩明けて読み返したら余りにもセンチメンタル過ぎて。
(ええもう、真夜中のラヴレター状態にて/ヲイ)
気恥ずかしくなってしまったので、今更隠し隠し(何)。






静々と雨を降らせ始めた鈍色の空を伺いつつ。
バイクを走らせて。
狭くて細くて長い砂浜沿いの堤防を。
何処までも何処までも、途切れるまで。
そして辿り着いたその先で。
バイクを停めて細かい雨粒に打たれながら。
誰も居ない海に向かって、歌を歌うのです。


……と、文字にするとすっげーポエマーな光景ですが。
学生時代の己的週末の過ごし方実録だったりしますです(笑)。
今はもう、あの砂浜も堤防も綺麗に整備されてしまって。
勝手に原チャで上がり込んだり出来ない状態ですが。
あの一人きりの世界の静かさや果ての無さや。
寂しくて堪らないのに何もかもが満たされているやうな。
切ない幸福さは、いつまでも己の中に棲み付いて離れないのです。
人を恋うるやうな歌を口ずさみながら。
その時の己にはまだ、本当に大切な人は居なくて。
だから、大丈夫だと思っていたのです。
独りきり、雨の中、誰も居ない海で佇んでいても。
十分、幸せだと思えたのです。


学寮を出る直前の頃だったか。
同じ海に、冬の日、出かけた事がありました。
小雪のちらつく、物凄く寒い一日。
空も海も、見た事もない位不思議な色彩に満ちていて。
鈍い金属を溶かし込んだやうな、美しいけれども鈍い色彩に満ちていて。
その中を、酷くはしゃいで歩く連れの写真を。
何枚も何枚も己は、撮ったのでした。
ファインダーの中の彼女は、とても綺麗で。
安っぽいオートフォーカスのカメラで撮ったのに。
後日、現像が済んで己の手元に届いた写真には。
恐ろしい位、あの日の空や海や彼女を。
触れればその感触さえ思い出せそうな位、鮮明に。
写し撮れていたのが、更に不思議で溜まりませんでした。


彼女に二度と逢えなくなった後も、暫くは。
その姿と、空と、海の、有り得ない鮮やかさが惜しくて。
手の届かない場所にその写真を仕舞いこむ事が出来なくて。
とても、切なかった事を、覚えております。


……と。
今宵は雑記も相当徒然で御座いますですね(汗笑)。
ご容赦を……(平伏)。